どら ボクドラえもんです。 23世紀からやって来た、猫型ロボットです。 のび太があんまりにもふがいがないので、 セワシ君に命ぜられてやって来たのです。 実はその目的というのは法律では厳格な 処罰の対象となるのですが、のび太という過去を 変え、未来の生活を有利に進めようと企む、 極めて悪どい陰謀なのです。 つまり、私ドラえもんは極めつけの時間犯罪の 行使者であり、主犯はセワシ。 目的のためなら手段は選ばない。 例え、あからさまに未来の「道具」を 使用せしめて、過去の人間ども(主にスネ夫や ジャイアン)に察知されようとも構わない。 私には強い使命ーのび太を我が主人セワシに 有益たらしめるための再教育ーを果たす 義務がある。 再びもとの黄色のボディーに再塗装してもらい、 耳(外部音声センサーの集音部)の 修繕費用を捻出するがために。 (というのも、ドラえもんはセワシの劣悪な 「飼育環境」のせいで元々あった耳を失い、 黄色かった体は、青く醜く変色してしまっていたのだ) 我が主人セワシはこう言った。 「おい。ドラ公。耳と色、直して欲しいか?ん?」 「はい。ご主人様。是非とも早急に修復を図り、 一刻も早く元の猫型ロボット社会に 於ける地位を回復したい所存です。」 「ほう・・・。そうか。しかしそれは無理な相談だな。」 「・・・えっ!そ、そんな・・・・。ではなぜ?」 「うむ。しかし全く叶わぬ夢、というわけでもない。 ただしそのためにはリスクを冒し、ある秘密工作を 君に成功させてもらう必要がある。」 「と、言いますと、どんなことになりますでしょうか?」 「タイムマシンを使用して過去にさかのぼり、 わが祖先である野比のび太という者に 23世紀の英知を駆使して富とそれをもたらす地位を 与えて来て欲しいのだ。そうすれば我々子孫に莫大な富を もたらし、お前の修理費用くらい簡単に捻出することが できるようになる。だろ?ん?」 「し、しかしそれは明らかに法律の(時空ニ関スル法律) に抵触するのでは・・・」 「だから最初に言っただろ!少々のリスクはあるって。 しかしこの秘密工作が成功したら我々は億万長者だぞ!!」 「で、でも・・。その危険を冒すのは私なのでしょ? あまり気が進まないのですが・・・・」 「たわけ!主人に逆らう気か!?もう二度と どら焼きを買ってやらないぞ!!」 「そ、それだけは・・・・・」 「しかし任務に成功したあかつきには週4つ以上の どら焼きの配給と体の修理、さらに望むならカスタムも してやれるんだが・・・・・、。それでも嫌かね。 遵法精神の旺盛なドラえもん君よ?んん??」 「・・・・・。わかりました。そこまで言われるなら 任務に就きましょう。しかし先ほど約束していただたことは 必ず実行していただきますからね。さもないと・・・」 「それも成功したら、の話だ。もしもへまをやらかしたり したら、お前を時空の彼方に抹消することだってできるんだぜ。 あまりでかい口を叩くと痛い目にあうぞ。もう一度言うが お前は俺の所有物なんだ。口答えするのはどだい、 的はずれなんだよ。いいからさっさと任務に就け! この出来損ないが!」 「・・く、、、。了解しました。では吉報を待ってて ください。行って来ます。」 そして現在。 さんざん手を尽くしてのび太再教育プログラムを 行っているが未だになんの成功の兆しなし。 私は主人のセワシが言うように、やっぱり出来損ないなのでしょうか? それとものび太の方が救いがたい出来損ないなのでしょうか? 未だに答えも解決も見いだせないまま、未来に帰れない状態です。(完)